ご来場ありがとうございました!
イベント
日時:4月18日(金)12:00-13:30
会場:太宰府天満宮 文書館
登壇者:青柳桃子、城一裕、長尾周平、みさこみさこ、三好剛平、ヴィンセント・スキッパー、黒木晃、東直子
参加料:無料
何かを「イノベーティブ(革新的)」と言うとき、実際それは何を意味しているのでしょうか? 「イノベーション」は、常に私たちにとって有益なのでしょうか? そして、「イノベーション」と見なされるものを誰が定義するのでしょうか?
エディトリアル・スタジオは、批評的な対話、人々が共に考えるための空間を提供し、そこで集められた多様な声を印刷物(ポスター)として出版、流通させるプロジェクトです。2025年に開催される大阪・関西万博のオランダ文化プログラムの主要な企画の一つとして立ち上げられたこの企画は、書店やクリエイティブスペースなど、万博会場の外で展開され、全6回のセッションごとに印刷物を制作します。
初回のセッションは、出版、考察、交流に根ざしたプロジェクトを始めるのにふさわしい場である Pages | Fukuoka Art Book Fair 2025で開催されます。この対談では、Studio The Future と 三好剛平が共に議論をリードし、幅広い分野の参加者と共に、「イノベーション」というテーマを探求します。この言葉は自明のものではなく、再考に値する言葉です。グローバルな問題を解決するのは技術的なイノベーションであるという考え方に対し、私たちは今一度立ち止まり、問いかける必要があると考えています。対話を通じ、単に新しさのみを称賛するのではなく、進歩や変革という言葉に内在する価値観や前提について、慎重に考える機会を提供します。
来場者の方は、対話の様子を自由に観覧し、時には参加することも可能です。セッションは、後日印刷物を制作するためのプロセスです。対話からどのような問いが生まれ、出版物へ展開していくのか。実験的出版の現場を、ぜひ覗いてみてください。
キュレーション:古賀稔章、黒木晃、Studio The Future
機材協力:Blackmagic Design
*本プログラムは、2025年大阪・関西万博オランダ館文化プログラムの一環として開催されます。
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青柳桃子
ギャラリー勤務後、山口情報芸術センター[YCAM]広報、ライゾマティクス(現・アブストラクトエンジン)広報を経てフリーランスに。恵比寿映像祭や札幌文化芸術交流センター、HOSOO GALLERYのPRや、株式会社QosmoのPMとして従事。2021年に一般社団法人hOを設立。現在福岡在住。
城一裕
九州大学大学院芸術工学研究院准教授。現在の主なプロジェクトには,音の再生の物質的・歴史的な基盤を実践を通じて再考する「Life in the Groove」,参加型の音楽の実践である「The SINE WAVE ORCHESTRA」,日本庭園の総合的アーカイヴを研究開発する「庭園アーカイヴ・プロジェクト」などがある。メディア・テクノロジーから生まれる音の可能性を探るイベントfreqを定期的に開催。
長尾周平
福岡を拠点にする美術設計事務所「長尾美術」代表。企業や商店のアイデンティティ形成、教育や文化の発信、製品開発など、デザインとアートを横断しながら様々な分野のクライアントと社会を親密につなぐ役割を担う。第一回開催よりPages | Fukuoka Art Book Fairのアートディレクターを務める。
みさこみさこ
グラフィックデザイナー。福岡を拠点にグラフィックデザイン・写真を使ったクライアントワークと作品制作を行う。近年はジェンダー問題を始めとした社会課題について、Sakumag Collective、umbresなどのコレクティブに参加しながらリサーチや情報発信を行っている。今年のPagesでは昨年のTABF会場外で行われたPALESTINE ART BOOK FAIRに連帯し、自身のブース内で開催する。
三好剛平
福岡を拠点として、映画・文化芸術にかかわるプロジェクトを中心に企画、制作、執筆等を行う。株式会社三声舎代表。アジア映画の上映&交流イベント「Asian Film Joint」主宰。LOVEFMラジオ「Our Culture,Our View」製作・出演ほか。
黒木晃
東京都生まれ。編集者。2014年よりTOKYO ART BOOK FAIR 運営メンバー。2025年5月に東京・芝パークホテルにて開催するTOKIO ART BOOK FAIR 2025 by TOKYO ART BOOK FAIR ディレクター。オランダの出版社「The Future Publishing」のディストリビューターとして、「Dog Ears Archive and Distribution」の屋号での活動も行う。
東直子
2009年よりTOKYO ART BOOK FAIRのプロジェクトマネージャーを務める。2012年から2023年まで雑誌『IMA』編集部に所属。現在は福岡と東京を拠点とし、2024年、Pages | Fukuoka Art Book Fairの立ち上げに携わる。