ブース:
余香殿
拠点:
ギリシャ
Q 簡単な自己紹介をお願いします。
私はギリシャ・アテネを拠点に活動しているアーティストです。文字やフォルム、空間、リズムといった要素を日々探求しながら視覚表現で人々に語りかけ、好奇心旺盛な方たちとの対話を楽しんでいます。ヨーロッパ各国のほか、ブラジル、日本でも木版画やオリジナル絵画を展示してきました。また、自主出版にも力を入れており、自身の作品の出版に加え、他のアーティストやグラフィックデザイナーとコラボレーションすることもあります。これまでにノルウェー、ラトビア、ドイツ、ギリシャ、デンマークなど様々な国のアートブックフェアに参加してきました。絵画、伝統的な版画、グラフィックデザインを学びました。
Q Pages | Fukuoka Art Book Fair 2025でのブースプランを教えてください。
ギリシャからこれまでの刊行物や未発表の作品、リソプリント、さらにはオリジナルドローイングなど厳選したアイテムを多数持参する予定です。特に、Angelina Stavelaがデザインした最新作『Three Landscapes』は、ミツロウキャンドルの煙跡を通じて、私の絵画制作における独特の空気感と質感を表現した一冊です。また『Pilot in the Woods 2.5』では、洞窟や訪れた場所で撮影した写真と、1年間にわたって制作したアセミックライティングのドローイングをまとめています。皆さんと直接お話しできることをとても楽しみにしています。ぜひお立ち寄りください。
Q 福岡でおすすめの場所、もしくは行ってみたい場所を教えてください。
福岡の郊外にあるという「白波滝」にぜひ足を運びたいと思っています。短いトレイルランやハイキングで森を散策しながら、日本の初体験ならではの自然環境を満喫したいです。今の季節に生い茂る植物やキノコなど、さまざまな生態系を観察・記録することにもワクワクしています。
Q アートブックやZINEを出版するきっかけや理由、出版にまつわる活動を続けるモチベーションを教えてください。
2002年、学校の図書館で偶然手にしたグラフィティに関する出版物が、私のアートへの扉を開きました。グラフィティは独自の文化を持ち、ZINEや書籍、映画など様々な形で発信される媒体です。出版は、好奇心を持つ多くの人々に事実や写真、アイデアを届ける非常に効果的な手段だと思います。2010年に初めてジンフェスに参加し、グラフィックデザインを学んでいた頃に自作のZINEを発表。2012年にはアテネ・ジン・フェスに参加しました。それ以降、毎年最低でも2冊のZINEや書籍を制作し、少なくとも1つのイベントには参加するよう努めています。こうした活動は、クリエイター同士の出会いや、来場者との交流、そしてブックメイキングの技術を次世代へ伝える大切な場となっています。
Q 来場者の方に向けたメッセージ。
私の作品は抽象的なドローイングや絵画、写真が中心ですが、すべて確固とした制作プロセスに裏打ちされています。抽象表現は、文化や言語を超えて、それぞれが異なる解釈をすることができるものです。各々の背景や経験を反映した視点で、オープンな心と誠実な気持ちで作品に向き合っていただければ幸いです。ブースでは、どんなご質問にも対応させていただきますし、静かに作品をご覧になりたい場合は、そのご希望に沿いたいと思っています。皆さんと充実した3日間を共有できることを、心から楽しみにしています。
P.S. 日本語はあまり得意ではありませんので、コミュニケーションには英語を活用させていただけると助かります;)